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座談会 Vol.1

2023年1月に実施した第1回目の座談会では臨床開発部のシニアマネジメントメンバーが以下3点のトピックに関して語り合いました。


今回の座談会のメンバー

臨床開発部

Director:A

臨床開発部(FSP)

Sr. Director:B

臨床開発部

Sr. Manager:C

グローバルとの協力体制やグローバルCROとしての今後の方向性

司会:日本の開発部の中でもグローバル化が進んでいると思いますが、日本での取り組みについて具体例をお話しいただけますか?

A:私自身、オーストラリアのカントリーマネージャーからメンタリングを受けるなどして、アジアのメンバーとのコミュニケーションの幅が広がったように、現在、日本のラインマネージャーとアジアのラインマネージャーとの座談会を企画中です。色々な国の人と話をして近い関係になることで、困ったときにサポートしあうことができると思います。また、COVID-19のパンデミックが起きた数年前にスタートしましたが、ある国でリソースが足りないときに他の国からサポートをもらうことです。日本でプロジェクト間協力は普通に行われていますが、それを国内のみならず、アジアのメンバーに協力してもらうことも始まっています。また、組織としてアジア全体をサポートするハブがインドと中国に立ち上がり、今後もっとアジアのメンバーと仕事をする環境になっていきます。

施設の立ち上げを支援するチームは、この1年オーストラリアの業務をサポートしており、日本のスキルが日本だけでなく他の国の業務にも活かすことができています。アメリカに派遣されたCRAが、半年間現地でモニタリング業務を行ってその経験を日本に持ち帰ってくれたように、海外のいいところを日本に取り入れて、また日本のよさを世界にどんどん発信していく。このようなことができるのは、グローバルカンパニーのパレクセルの強みの一つと思います。

司会Aさんは何がモチベーションとなって、今のように海外の人達とコミュニケーションを取られるようになったのですか?

A:パレクセルの強みの”One Team”は、日本だけでなくグローバルも含めてのカルチャーで、完璧でない英語でも理解しようとしてくれています。その土壌が支えになり、こんなに親切にしてくれているのだから、相手に伝わるよう努力しようという気持ちがモチベーションになっていると思います。

司会:アジアのメンバーと話すなかで何か新しい気づきはありましたか?

A:自分たちがしていることは間違っていないということですね。日本だけ違うのではなく、日本が壁にぶつかることは、他の国でも大なり小なり直面している問題で、日本だけが特別ではなく皆同じということを感じました。

司会Cさんはこれまでクリニカル・オペレーションズ・リーダー(以下COL)として海外の人達とプロジェクトを遂行するうえでギャップや障壁が発生した際、努力されていることはありますか?

C:最初は日本のことしか知らなかったので、海外との間でどのようなギャップがあるか不安でしたが、海外のメンバーと話をするにつれて、それぞれの国が色々な課題を抱えていることを知り、ギャップとは感じなくなりました。日本だけギャップが大きくて困るということが実はそんなになかったということを知れたのは自分として大きかったです。何か共通の課題が出てきたときに、日本としてどう対応するかについては考えますが、日本だけ動けないということはなく、やりようはあるので、それほど障壁やハードルはないというのがCOLを経験してきた感想ですね。

司会:私達は「日本はこうだから」と思い込みすぎているのかもしれませんね。

C:日本のメンバーは、先入観で「他国はうまくまわっている」と思う傾向がありますが、海外のメンバーとミーティングで話をすると「できない」と言っている人もいますし苦労もしています。状況は日本と同じなのに、日本のメンバーは自分達だけできていないと思っている。そこは日本特有かもしれません。

A:ルールや規制、カルチャーや考え方がそれぞれ違うので、問題の捉え方は違っても、他の国も何かしら抱えていて、そこは日本と大きく変わらないということですね。

B:日本人は真面目なので、最初から100点を取りに行こうとしますよね。スケジュールやタイムラインなど、約束をきっちり守ろうとする。そういうところには日本人の特性が出ていると思います。

司会Bさんは外資系のメーカーご出身ですが、製薬会社と比較して、パレクセルはどのようなところがいと思われますか?

B:日本だけでなくグローバル含めてOne Teamとしてやっていくところ、またグローバルと距離感が近いところですね。各地域の COLが放置されるのではなく、グローバル COLやプロジェクトリーダーも一緒になって問題解決し、マイルストーン達成に向かっていく意思や意欲を強く感じます。だからこそ日本国内はもちろん、国を超えた協力がスムースに進んでいると思います。

A:ラインマネージャーがディスカッションするなかで挙がってきたものを実行していきたいですね。たとえば、ボストンキャリアフォーラムに参加したメンバーがUSのメンバーと現地で話をしてきたように、他の国の人と話をしたいという希望があればコミュニケーションする場を設けるなどですね。そのような機会は、日本にとってだけでなく海外のメンバーにとってもモチベーションになると聞いています。また、日本の方が先に進んでいたスタディで、日本のCRA側から他の国のCRAに情報をシェアすることもありますので、CRAもプロジェクトを通して海外のメンバーと話をする機会も持てます。皆から挙がってきたアイディアをどんどん進めて、グローバルCROとしてできることは実施していきたいと思っています。

FSP (Functional Service Provider)の戦略と今後の方向性

司会FSPの戦略と今後の方向性について教えてください。

B:業界としてFSPのニーズが高まっており、問い合わせも増えています。その理由として、依頼者から我々の行動が透明性を持って見えやすいということがあります。依頼者のSOP (Standard Operating Procedures)とシステムを使うので、プロセスが同じ目線で見えて文書もアーカイブされるのでアクセス可能です。パレクセルに任せながら、あたかも直接管理しているように見えるところが受け入れられていると思います。

司会FSPのプロジェクトで働く魅力としてどのようなものがありますか?

B:距離感としてクライアントに近くなるということが挙げられます。 クライアントとの窓口はCOLFSPマネージャーになりますが、依頼者のSOPやシステムを習得し、依頼者側のスタディマネージメント、プロジェクトマネージメント、またその方針などを近いところで見ることは新しい学びに繋がると思います。モニターが依頼者側のマネージャーから直接指示を受けることはありませんが、依頼者側のトレーニングや定期的な会議には参加してもらっています。

司会FSPのプロジェクトでお客様に満足いただくためにどのような工夫をされていますか?

B:それぞれのお客様のニーズを的確に把握し、ニーズに合うメンバーの人選や管理をすること。また、ささいなことでも問題や課題を共有し、解決に向けて対応するなどを心がけています。

司会:開発部のシニアマネージメント陣は、各モニターのキャリアプランや指向性をよく把握していると思いますが、どのようにして把握されていますか?

B:私は自分のライン以外のCOLとも面談していますし、ラインマネージャーやCOLからの依頼で、何名かのCRAとラウンドテーブルや1対1の面談、またときにはラインマネージャーも同席してキャリア形成に関するディスカッションを行っています。その中で、実績の棚卸と呼んでいますが、ご自身の強みや得意なことなどを話してもらい、自己肯定感を高めてもらう試みなども取っています。このような対話の中で、自分のキャリア形成について自分自身がオーナーシップを持って進めていくということに少しでも役立っていれば嬉しいと思います。

Fast Track:COL (クリニカル・オペレーションズ・リーダー)への早期育成プログラムについて

司会:当社に応募くださる方から、”Fast Track”の質問をいただくことが多いので、このプログラムの概要について教えてください。

B:通常はプロジェクト中心に人をアサインしますが、Fast Track参加者に対しては、その人が施設選定、立ち上げ、リクルートメント、クローズアウトなど全てのフェーズを短期間で経験できるよう計画的にアサインし、早期にCRAとして必要な知識や経験を積んで、COLになれるよう育成するプログラムです。

司会:Fast Trackで成功された方はどのような素質があってどんな努力をされたのですか?

B:自分のキャリアを主体的に考えて自分で情報を取りに行く人がこのプログラムに向いていると思います。自分がこれをしたいと意思表示をすると、COLが配慮してクライアントの会議に出てもらうなど、周囲の人がその人に経験を積むことができるように支援しています。もちろんFast Trackに乗らなければCOLになれないわけではありませんが、Fast Trackは自分のキャリアを考える良いきっかけになると思います。

ABさんがおっしゃるように、Fast Trackで求められるのは自発性です。パレクセルは「自分のキャリアは自分で作っていこう」という考え方で、会社としてトレーニングも用意していますが、更に自分のキャリアを伸ばそうという人にとって、Fast Trackはよい機会になっていると思います。

司会CさんがCRAの時代、Fast Trackはありませんでしたが、あった方がよかったと思われますか?

C:そうですね。私がCRAをしていたときはFast Trackがなく、CRA I, II, Sr. CRAのそれぞれの段階の経験を積んでCOLになるのが規定路線でしたが、今はFast Trackがあるので恵まれていると思います。いいモニターはいいリーダーになる傾向はあるように思いますが、必ずしもイコールではないので、モニターの知識を踏まえつつ、リーダーになるための知識を深める機会があるのはいいことと思います。

司会:リーダーとして欠かせないというポイントは何ですか?

C:「ポジティブであれ」ですね。多種多様な人と仕事をするので、ポジティブにプロジェクトをリードしなくてはいけません。

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